Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

ウィンディ・ガール 田中啓文

ウィンディ・ガール サキソフォンに棲む狐I (サキソフォンに棲む狐 1)
ウィンディ・ガール サキソフォンに棲む狐I (サキソフォンに棲む狐 1)
光文社

『ユーフォーニアム』『2.43』に続いて高校部活シリーズ!!と行きたかったが
こちら吹部を退部して一人ジャズの世界にまい進して行く高1女の話。
が、正直、高校生を主人公にしている割には「暗い」と言うか、
何とも後味悪くモヤモヤイライラ感が残る。
サキソフォンになぜか「管狐」の「チコ」が住んでいるところにラノベというか
メルヘンが投入されている反面、何やら血なまぐさい伏線も仕込まれていて
ミステリー?風味が加味されていて。
しかも母親の「鬼女」いやはっきりと「狂女」っぷりがすごい!
子どもを主人公にした本で「親」の存在がここまでくっきりしているのも珍しい。
普通、いてもいないような扱いが多い「親」と言う存在がほとんどの出版業界内での親の地位。それをここまで色濃く存在を主張しているのがこれまた違和感。
また、作者はあくまでも主人公が「おとなしく内気で友人も少ない」設定を押し通そうとしているがこの主人公の性格が「わがまま、わが道を邁進」するには最適な気の強さもかなり兼ね備えていて座りが非常に悪い。
(おとなしい子がちょっとしたことで横目でにらむ?????)
主人公の性格の悪さをちっとも指摘していないよねえ…
こんな子と友達になるのも嫌だし、一つの事を一緒に成し遂げていく部活には無理でしょう。
続編もあるみたいですが、読んでいて何とも言えないモヤモヤ感が払しょくされない限りい読みたいとは思わない。
全体に本当に陰気なんだよなあ…