Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

ラブレッスン シェリル・ホルト

ラブレッスン (フローラブックス)
ラブレッスン (フローラブックス)
ぶんか社

地曳さんの本がイマイチ読むペースが上がらないので、
こちらと並行して読んだのですがこちらもイマイチ…ということで
先週は本よりも人様のブログを読んで「人生いろいろ」を堪能した
と言ってもいいほどでした。
事実は小説よりも奇なりとはよく言ったもので。


で、何とか読み終えました。
ストーリーはズバリ題名そのもの。
ヒロインは貴族で25歳独身オールドミス(!)、
17歳の妹が旦那探しをしているのでこの子の「初夜」の時
一体どう振る舞えばいいのかわからないから「ならず者、放蕩者」
で有名なヒーローの店の門をたたく。
「私に二人っきりになった時の作法をご教授願いたい…」
「はあ?」と思いつつもヒロインに一目ぼれしたヒーロー。
レッスンを開始するものの一目ぼれしている手前、
また「身分違い」と言う大きな壁がある故に
「座学だけにしておこう!実践は…」としり込みするヒーローに対して
「淑女」であるはずのヒロインの方が大胆に「実践もぜひ!!」と
押せ押せ状態。
で、懇切丁寧な描写と共に「実技の授業」が始まるのですが、
本来、この手の小説はこの描写が楽しみで読んでいる人が多いと
思うのですが私は正直「人様のセックスを覗いて何が面白い?」と
延々と続く「愛のレッスン」にうんざりして読み進まない…と言う…


が、めでたく濃いいいいいいいいいい「愛の一夜」を過ごした日を
境にこの手にありがちな「一転」が始まり、困難の連続…
とここからが一気におもしろくなりました。


印象深いのはあれほど「淑女、自分を表に出さない」まあ地味な性格の
ヒロインが一旦「肉棒」の味を知った途端に、
「松阪牛を喰ったからには今後の人生、アメリカ産も豪州産も
絶対にいや!!!松阪牛がいいいいいいいいいいい」と
ラストでは超草食女子から一転して超絶肉食女に変貌する
描写が「同じ人?」ととまどうほど!笑


まあヒロインが変貌するキーパーソンとしてヒーローのマミーが
絡んでいるのですが、
ある一定の年齢の女性読者の一番人気は多分彼女じゃないかな?


「あんた、そんな人生でいいの?
そんな風に一生人に言われる通りに行動して死ぬの?それでいいの?」的な。


イマジン 全7巻セット (集英社文庫―コミック版)
イマジン 全7巻セット (集英社文庫―コミック版)
集英社

先日集中して読んだ槇村さんの『イマジン』の美津子さん(だったけ?)
の生き方に似ている。
このマンガも頼りなくどこか影の薄い娘(本来こっちが主人公)
よりも「生きてる感」バリバリのお母さんの美津子さんの方が
かっこよかった。
どちらも50代のマミー。
これぐらいかっこいい女性になりたいもんです。


というわけで、何とか読み終えたものの、正直設定に色々思うことが。
ラノベに突っ込みを入れてはいけない様にロマンス小説もそれは無粋と言う
ものかもしれませんが、それでもなぜヒロインがいつまでも「婿探し」を
せずに「独身、処女」だったのか。
あれだけ女遊びで有名なヒーローが一気に心を奪われるほどの女性ですよ?
他の男はなぜ彼女に気が付かないのか?とかね。
ま、この手には「一目ぼれ」と言う状況が存在するのでこの本に限ったことでは
在りませんが。