Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

卒業するわたしたち 加藤千恵

卒業するわたしたち
卒業するわたしたち
小学館
2016-02-26
Kindle本

「卒業」をお題にした短編集。
卒業と一言で言っても実は色々な出来事からの「卒業」があるんだな、
と思った。
「さよならは別れの言葉じゃなくて、再び会うための約束」と言う
名曲(名詞)がありますが、まさにそんな感じ。


そしてこの方「短歌」を読まれるせいか、その一瞬一瞬の
切り取り方が絶妙に上手過ぎる!!!!
最近小説はラノベばかりだったせいか「上手いって言うのは
こういう事を言うのね!」と明らかにラノベと一般の違いを
思い知らされる。
ラノベは無駄に文章が長いくせに読んでいてもその情景が頭に
浮かばないどころか「なげ~」と読み飛ばしたくなるのに対して
こちらは短編と言う縛りの中で確実に無駄なくそぎ落とした中で
その情景が頭に浮かんでくる。
そして最後の「。」の部分で「で?その続きは???」と
ついつい「その後」の描写を期待してしまうのである。
出来たらその後ぜひ「ハッピーエンド」とか新たな進展、
出会いがあったらいいのになあ…って。


学校からだけが卒業じゃないんだよ。