星を編む 凪良ゆう
こちらの続編というかスピンオフ3編
『汝、星のごとく』では「周囲の大人は誰も二人に手を差し伸べなかった=クズばかり」
の中で唯一二人に手を差し伸べた存在で印象に残った「北原先生」
彼の言動は一体どこから?という疑問は本作で解消される
「ああやっぱりな…こういう体験をしているからこそ二人を見守れたんだ」と納得!
3篇として「春を翔ぶ(とぶ)」「星を編む」「波を渡る」とあります
前二つは読んでいてヒリヒリします(胃が痛いです)
最後の一編は何というか収まるところに収まって…という安堵感に包まれました
「汝…」がわかりやすい若い二人の恋模様…それこそ花火のように華やかで一瞬で終わってしまうのに対して本作は「大人」であればあるほど「沁みる」一冊
大人になったからこそ出て来る問題…結婚、離婚、仕事、そして夫婦の在り方
そう意味で「おこちゃま」には理解できないというか「面白くない」という評価になるはず
「面白くない」という評価をする人にお聞きします
あなたは今のパートナーと何年続いてます?
数年単位で出会っては別れ…を繰り返す人にはわからないでしょうね(毒)
二編目で妻の作ったビーフシチューを食べ「おいしいね」と言う会話をした直後に離婚を切り出す人の描写が出てきます
そしてすでに再婚相手も見つけていると言いうくだり
読んでいて「ぞっとして鳥肌が立ちました」
ナニコレ、怖い…
私、急いで寝ている夫の部屋に行って顔を覗き込みましたよ
相手の考えていることがわからない
口に出して確認して理解し合わないとすれ違う
たとえ毎日顔を突き合わせていてもこれほどまでに違う事を考えているものなのか、と
この描写を読んだ時にどう反応しどのような感想を持つかによって夫婦・パートナーとして今のの関係性が見えて来る(内省する)のではないでしょうか?
たった3篇の小説の中に良くもこれだけの色々な要素を詰め込んで一気に読ませるなあ…と
関心したというより引き込まれて一気読みしましたとも!!!
(朝起きた時、若干鬱っぽくなった…)
人間の数だけ色々な恋愛観・結婚観がある
他者から見てどのように映っても二人の考えがしっかりしていればそれを突き通せばよい
偶然にも先の感想で引用した「一つの事象を考える際に外部の人が見るのと内部の人が見るのは違う」のはこういう事だと思う
穏やかにパートナーと手をつないで歩き、「おいしいね」と一緒に食事ができることは決して華やかさはないけれど本当に幸せだと思う


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