Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

71歳、年金月5万、あるもので工夫する楽しい節約生活 紫苑

71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活
71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活
大和書房
Digital Ebook Purchas

ムラゴ×ブロガーSさんが「国民年金+厚生年金」で12万生活だとしたら
こちらは「国民年金」5万ぽっきりの生活!


Sさんの内容が「素敵ライフ余裕自慢」だとしたら、こちらは同じ年金生活でも「5万しかないのだから、工夫するしかないでしょう!」と割り切らざるを得ない「現実」があります


残念ながらやはり若い頃に「お金」に対してあまり考えない生活を送ってきた「つけ」はしっかりと感じられるので、もしファイナンシャルプランナーに相談していたら「ここは引き締めて!」と指導が入っていただろうなあ…と思う箇所がしばしば…


特に「家賃」
p143

公団賃貸14年住み 家賃総額2520万円 (家賃月15万)

タワマン8年住み  家賃総額2304万円 (家賃月24万!!)

公団賃貸5年住み  家賃総額 780万円 (家賃月13万)

トータル5604万円

今回買った築40年の中古一軒家は家賃13万として10年で1560万、

20年で3120万円。あと何年生きれば元が取れるでしょうか



著者の職業がイマイチはっきり本文には書かれておらず、プロフィールによると

1951年生まれ 地方新聞社勤務を経てフリー

とのこと。
シングルマザーで自営業ときたら今どき感覚だと相当生活は苦しいと思うのですが、
この家賃を払えた、という事は現役時代はバブルで貯金できるだけの収入は良かったのだろうな、と推測できます。
これを今の人に当てはめるととんでもないことになり、そもそも今の若い人は
「貯金できるほどの余裕がない」のでこの人と同じような感覚で居ると完全に
アウト!!!事案


正直、この人のお金の使い方には突っ込みどころがあるのですが所詮は「他人事」なので、ご本人が楽しければそれでいいじゃないですか、と大人の対応(感想)を述べるしかなく。
これが若い子なら「メリハリ付けて楽しむところにはお金を使って、後は我慢・工夫!」と言うところなんですけどね


p33

節約とは1円でも安いお店を探すことでも、ティッシュや洗剤の量を減らすことでも、安ければいいと身体によくない食べ物を摂る事でもないんですね。

節約とは限りあるお金をどんな風に「遣う」かを考え抜く知的な行為なんですね。

(中略)

自分の持っている能力を生かせるのは、どんなことでも喜びです。

節約はお金を遣わない、ただ一つの、誰とも競争する必要が無いのに自分の力が発揮できる、楽しい「お金の稼ぎ方」ではないでしょうか。


持ち家があれば何とかやっていける…と「勇気」をもらえそうですがそれでも
固定資産税・外壁塗装・などの修繕費は必要なのでそれは捻出できるの?大丈夫?と老婆心(私の方が若いけど)
そうなると、やっぱり元々の収入・貯金額が半端ない人の話…になると「本が売れない」から「本当に5万ぽっきりで生活している」と思わせておいて、この人もやっぱりSさんの様に多数本を出すようになれば「後出しじゃんけん」の様に「実はこの部分は…」ってなるのでしょうか?


65歳で一軒家を買うのなら本書でもチラリと触れている様に「階段」の問題が出てくるので良心的な不動産屋なら「平屋」を勧めるだろうし、p138の様に段々売値が下がるという事からも「次の売却は難しい」まさに「動産」の典型的物件だと思われ
そもそもこの年齢で買うよりも「高齢者施設」に入れるだけの資金を残しとけよ、など
見も知らぬ他人さんの事なのでここまでボロカスに書いていますが、これが知人なら
「止めとけ!」と言いたいけれど実際に言えば逆恨みされかれないので黙るしかない…というパターン



収入は5万しかない。そりゃ、今あるもので工夫するしかないじゃないですか、と
タイトルそのものが感想になるしかない一冊