Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

老いのシンプル節約生活 阿部絢子

老いのシンプル節約生活 (だいわ文庫)
老いのシンプル節約生活 (だいわ文庫)
大和書房

2019年あたりに「2000万円問題」が世に出てからお金に対する意識が変わったと思うので2011年に発行された本書を読んでも「あ、これもう実践している」とほぼ答え合わせ状態でした


逆に思うのはこの手の本を書く人って大体「おひとり様歴長い」+「フリーの仕事」or「自営業」だった人
収入が不安定…とは聞こえがいいけれど収入が多い時は際限なく使う習慣が身についてしまっていて、今の様に収入減になった途端に泡吹いている人が多い


となると、結婚する意思無しor望み薄=一人で生きていく!と決めた時点で会社員などの一定の収入の予測がつく人はしかるべき未来を見据えて「お金の使いかた」を考えて生きているはずなので参考になる部分は非常に少ない
(要は国民年金しか収入が見込めない人がこの手の本を書いて大した内容でなくても小遣い程度の印税で糊口をしのぐ)


自営orフリーでなくても、
突き詰めると収入の全部を浪費・消費に充ててきたキリギリスさんと
収入の半分は消費・浪費に当てて半分は貯金に回した一般アリさん、
収入の三分の一を消費・浪費に当てて残りは貯金・投資に回して来るべき冬に備えた
優秀アリさんと要は「収入に対して」の考え方が「今=老後」にくっきりと表れているといっても過言ではない


もっと言えば「あなた、おひとり様でしょ!」という突っ込みを入れたくなる
パートナーや家族と住んでいる人間は自分が必死になって「節約」を実践しても
その傍から「漏れ出る非協力的な態度」と戦わないといけないのに対して一人暮らしは
自分が気を引き締めて「サイズダウン化」を実践すれば「小さく暮らす」なんて簡単だと思うから


それよりも本文で「83歳のおばあさんがそれまで住んでいたアパートの取り壊しに遭い、
新たな家を見つける前に心労で亡くなった=マンションを買うきっかけになった」という
記述があり、確かに今の家を売ってもっと小さな賃貸に…と思っていたけれどそう言った大家の匙加減一つで路頭に迷う可能性があるのなら小さいながらも自分の城を早めにキープしておくことが大切だと思った