Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

からくさ図書館来客簿 第三集 仲町六絵

からくさ図書館来客簿 第三集 ~冥官・小野篁と短夜の昔語り~ (メディアワークス文庫)
からくさ図書館来客簿 第三集 ~冥官・小野篁と短夜の昔語り~ (メディアワークス文庫)
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2014-11-21

3集4集と並べて置いてあったものの、一体どういった話だったかさっぱり
思い出さないので再読を兼ねて3集から読んでみた。
冥官の小野篁と平安時代では貴族の姫であった時子も現代では冥官見習い
として働く日々。
図書館としてカモフラージュしてある場所は京都、白川通り今出川通りが
クロスする場所から東へ行ったレンガ造りの建物設定。
今回の話では滝沢馬琴の話を読む時は音読がお奨め!ということと
吉田神社内にある菓祖神社へ行こうとする青年と金魚の縁。
篁がまだ生きていた頃に隠岐に流された時の思い出話。
そんな3篇収録。
ただ、吉田神社は『神様の御用人』では架空の神社とはいえ、親友が勤めている
神社として設定されているだけに「似たような…」と言う感は否めない。
また、菓祖神社に参ろうとする菓子職人の話もラノベで読んだ気がするので
似た設定はこれ以上止めてほしい。混乱する。
似たような設定と言えば「御用人」もそうだし本作も「道なし」の話を聞いた上で
天上に案内するという設定は「本人たちの要望、希望、心残りを聞いた上で
納得させて別の道を歩ませる」と言う設定も似ていると言えば似ている。
なのでさらに「この話はどこかで…」「どの話で読んだのだろう?」と言うことになる。
もうぶっちゃけ似た話がゴロゴロ、それこそコピペレベルで氾濫しているから
違いを語れと言われる方が困る。
3集まではハートウオーミングできましたが、今後急に「え?作者性格変わった?」と
戸惑い以上違和感たっぷりてんこ盛りのような急激な方向転換はしないでくださいよ。
よくありますよね、まんがで。
作者が思っていた方向とは全く違うアイディアを編集者が思いつきで投げつけた結果
収拾がつかなくなって自爆する例。
この人も硬めの文体からラノベ文体&お約束へと移行してますが、
さあ、どんなふうに化けるのでしょうか?
でも、なんか色々な意味で「無理がある」「無理をしている」感がありありで
読んでいて疲れます。


和菓子職人の話で似たような…はこれだったか???


甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺 (文春文庫)
甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺 (文春文庫)
文藝春秋
2016-05-10

ただこれもイマイチ不完全燃焼の話だった。もっと詳細をびょうしゃしてくれ!
って感じだった。文藝春秋の割にラノベっぽかった。