Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

恋都(こと)の狐さん 北夏輝

恋都の狐さん (講談社文庫)
恋都の狐さん (講談社文庫)
講談社
2014-03-14

奈良を舞台にした話って珍しい、と思って借りた。
京都ならラノベなら腐るほどあるし。
しかも話の区別がつかないぐらいの劣化コピペばかり…


本作はラノベじゃなく、一応一般小説の「講談社文庫」なのですが…
文章の雰囲気が京大卒の万城目とか森っぽく現実離れした
どこかフアフアしたあの感じ。
で、最後に至っては「え?これで終わり?!」と驚愕の何ものでもなく。
この結末にもっていくとしたら、今までの話って一体何?ってぐらい
読者はぽ~~~んと投げ出され状態。
こっちに持っていくならそれだったら全体的に見直してよ、設定。
まじで。
いらないエピソードばかりになってしまうだろ!!!!怒 と思いました。
一番不可解は彼女が彼に一体どこで引かれたのかその心理描写等が
無いまま「恋愛感情」を持つに至ったところ。
しかもこれって出会って終わるまでたった一か月間の話。
あれだけページ数を割いておいて、その心理の変化等が無いまま終わる?!


元々これで終わる話だったのか、意外と人気が出て続巻がでたのか、
読者から「あの終わり方は無いんじゃない!!」とクレームが出て
満足させるために続きを書く羽目になったのか不明ですが、
これ一冊だと「はあああああああああ」と不満&不愉快だらけの一冊。
マジ、ラノベ以下ですねと読み終わった途端「時間返せ!」と
思いました。


作者自身がこの主人公同様(と言うより同一人物レベル)に
恋愛したことが無いのならこの流れもある意味納得ですが。
森や万城目に似た雰囲気って要は生身の人間と恋愛したことなく、
「恋愛ってこんな風??」と頭の中だけで想像しているから
現実味が乏しいのかもしれない。