ガールズ空手セブンティーン 蓮見恭子
- ガールズ空手 セブンティーン (ハルキ文庫)
- 角川春樹事務所
- 2015-02-14
- 本
書棚でこの題名を見た時、「どっかで見たような…」と
あまりのパクリ感にびっくりして「中身はどうよ?」と言う
好奇心丸出しで借りてみた。
- 武士道シックスティーン (文春文庫)
- 文藝春秋
- 本
- 武士道セブンティーン (文春文庫)
- 文藝春秋
- 2011-02-10
- 本
- 武士道エイティーン (文春文庫)
- 文藝春秋
- 2012-02-10
- 本
『武士道シックスティーン』が2010年発行。
『ガールズ空手…』が元々2013年発行。
しかも元々の題名『拝啓 17歳の私』からの改題。
二匹目のドジョウ感はんぱね~~~~~~~
最近の出版物は題名だけが妙にインパクトがあって
内容が全く伴っていない「内容が無いよう」のは常ですが、
この作者さんに関しては他の出版物の題名を見ても
「センスがイマイチ…」感がありまくり。
本作にしても題名を見ただけでは一体何の話なんだろう??
と興味を持ってもらえない。
なので、似たような題名(内容も舞台設定が部活なので似ていると言えば似ている)
だからこうなったんだろうか?あまりいい編集者に恵まれていないってこと?オリジナリティが全く感じられない。
本作は平凡な高校生が次第に実力をつけめきめき…と言った明るい、
純粋なキラキラ青春成長物語ではなく、背表紙の説明によると
「青春ミステリー」と言うことらしい。
これを念頭に置いて読み始めると、確かに文の構成で「んんん??」と
違和感がどうもあるなあ…と言うひっかりの意味が分かってくる。
「何の話だ??」とただただ文を追っかけているだけだとその
「トリック」に気が付かずに「騙された感」に地団駄を踏む。笑
部活内での人間関係と言うものは男子より女子の方が陰湿。
スポーツでも「実力がある方が選ばれる」と言う覚悟があって
やっているのならまだしも「私の方が先輩なのに…」と言う
こだわりがあると余計にマズイ。
スポーツだけでなく
- 【TVアニメ化】響け! ユーフォニアム 2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏 (宝島社文庫)
- 宝島社
- 2015-03-05
- 本
アニメはかなり「マイルド」な話になっていたけれど、
原作はかなりシビアな部活(の人間関係)の話だと思った。
「実力がある方がコンクールに出るのは当然でしょ!」と
3年の先輩にソロを譲らない1年とかの話だし。
運動部だけでなく文化部だって「上」を目指すclubであればあるほど
人間関係は超シビアにならざるを得ない。
友人、とは言いつつもライバルであることには変わりないという下剋上を
こういったものを通じて学んでいくのだろうか?
よって今時の部活では『ガールズ…』の様に「気に入らないヤツ」を
ネットと言う陰湿極まりない手段で対象者を「貶めて」陰で笑う=
人が信用できないという構図が出来てしまう。
今日の友は明日の敵、いや、昔から永遠に敵だったのか…レベル。
女は一見仲良し。でもその裏ではお互いに嫌っている…なんていうのは
日常茶飯事。その微妙な人間関係に気が付かずに無神経に踏み込んでくる
男は本当にバカ!
その微妙な関係を読み取った上で指導できる監督(上司)ならば
お互いの良さを引き出して結果(成果)を出せるのだが
男子のみに通用する指導法ばかりでやっても伸びないのは当然なんだけどなあ…
本作では名前を呼ぶときに「差」を付けている。
実力があると認められたら「苗字」で呼び、その他ある一定のレベルに達していない
場合は「ニックネーム」や「下の名前」で呼ぶというはっきりした「区別」を
しているので、こりゃ、女子には「むかつく」材料になるわな。
そうすることにより「私も頑張らなきゃ!」と発奮できる人ばかりだと良いけど。
昨日までどんぐりの背比べだった「友人」が頭一つ出るとそりゃ、叩きますわな。
そこをどうフォローできるかどうかが「監督」の実力だと思いますが。
とまあ、本の感想とはちょっとずれました(いつもの事ね!笑)が、
本全体の感想を言えば「上手いこと言葉の妙で騙された感がある気が…」と
スッキリしないものがありました。
力技でねじ伏せられたというか言いくるめられた感じ?
色々な要素をぶち込んだ結果「闇鍋」に近いというか、
空手の世界を書きたかったのか
ミステリーを書きたかったのか、
青春ラブストーリーおよび過去の回顧をしたかったのか。
もう少し絞れなかったのか?と言う残念感。
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