Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

優しい死神の飼い方 知念実希人

優しい死神の飼い方 (光文社文庫)
優しい死神の飼い方 (光文社文庫)
光文社

ネタバレとして題名の死神は表紙の左側の「犬」です。
まあ左遷されて犬の体に入れられてしまった「死神」と言うのが実情なのですが。
作者が「医者」という背景からも想像できた通りまあ「底が浅い」出来上がりでした。
賢いお方がバカな読者の為にわざわざ「幼児でもわかる言葉」で全体を書いている
つもりがどうしても譲れないのか知性を披露したくなるのか不明ですが
サラッと「顔」と表現すればいいところを「表情筋」と表現してしまうところが
何とも違和感というか散見されすぎて凸凹した文章の仕上がり。
(文章のリズムが悪い、バランスが悪い、とも言う)
いつも思うのはこういった医者なり東大、京大卒の人間が書いたものに対して
編集者は「君たちは僕より偏差値下の大学だろ?その君が意見するというのかね?」
とでも言われるのか編集者自身が劣等感を持つのかは不明ですが作者に意見せずに
ノーチェックで市場に出回るパターンのような気がする。
まあ、実際は10年もいや5年もすれば古本屋の110円の棚に並んでいそうな内容に
いちいちチェックを入れるより働き方改革でさっさと定時に帰ることを選んだ結果なのか
もしれない。