捧げ華 緋紗羅
- 捧げ華 変わらぬ想いをあなたに (魔法のiらんど単行本)
- KADOKAWA
- 本
大正時代・華族との身分違いの恋 という話なのですが
p10
「ちょ、あんた!それが人を引きかけておいて言う台詞?!
という言葉使いからわかる通りどこが「大正時代?」と。
時代考証なんか丸っと無視してのただただ「好き」を詰め込んだラノベ。
どこかで読んだような2,3流ラノベ、どこかで見た様な2,3流のアニメ、
どこかで見た様な2,3流の漫画、そして同人誌。それらのごった煮。
作者名を隠したら一体だれが書いたものか一切わからないようなありきたり…
とまあ、ラノベに突っ込むこと自体時間の無駄!なのはわかっています。
私もこれが例えばムラゴンで誰かが書いているサイトだとしたら
「面白いです。次回も楽しみにしています」位書くと思う。
まかり間違っても私が普段けちょんけちょんにけなしているようなコメントはしない。笑
しかしこれは商業ベースで「お金を払って購入する人」がいる代物。
作者だけではなく出版社の編集者その他もろもろの手を経て「売れる」物を
作り上げた結果。その結果がこれ?!と言いたくなる。
確かに出版物が売れない、と言われているけれど売れないのではない
読みたいと思うような作品を世に出してこない、それだけの事。
「また似たような…」と言ううんざり感。
あるジャンルが当たったら次から次へと似たような設定で少し変えただけ。
そして怖い事にこのような「どこかで見た様な…」作品に対して
「面白い☆⑤」と平気で評価してしまう読者の感性!
いいものを見続けていたら目が養われるのは美術品だけではないと思う。
この本に感動した、何回も読み返す!と書いてしまう様な人は
- 朱鷺の墓 全4巻セット
- 新潮社
- 本
これをお勧めする。
私が高2の時に読んであまりにも過酷なヒロインの運命に翻弄される姿に
鼻水たらしてビエビエ泣きながら読んだ記憶がある。
そう。
この本を読んで泣いた記憶がある、笑った記憶がある、そういった
事を覚えていられる本との出会いが最近全く無い。
前回けなした「宮部み×き」にしても『火車』の様な熱が無くなったにしろ
やはり読むとどこかにこの人らしさが感じられて名前を伏せてもわかる。
林真×子にしてもやはり名前を隠しても独特の露出露悪気味の文章に
その人が浮き出てすぐにわかる。
大きな賞を取る作家と言うのは突き詰めると作品に「その人らしさ・主張」が
シッカリと反映されているつまり「個性」があるかどうか。
その他大勢、どれをとっても同じのラノベ作家に未来は無い。
むしろラノベ臭が付いてそれ以外は書けなくなる前に早期に足を洗って
一般小説で活躍する方が近道だと思う。
※今どきの子で五木寛之なんて読まないんだろうなあ…
教科書に出てくる人、レベルなんだろうなあ…
因みに小説を読む気になったのはこの本を先に読んで興味を持ったから。
かなりアレンジされていましたけどね。
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