Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

廃墟戦隊ラフレンジャー 竹内真

廃墟戦隊 ラフレンジャー
廃墟戦隊 ラフレンジャー
双葉社

なんていうか…読んだ順が悪かったというかなんというか…
大学時代に演劇サークルに所属して戦隊物で活動してきた6人。(ブラックがいる)
10年後に偶然再会して今どきの動画サイトで再活動!ところが事件が起きて…
というあらすじなのですが、過去と現在を行ったり来たりの書き方をするのでテンポが
悪く、正直読んでいて飽きてくる…


この本と過去2冊の読書を「音楽祭」で例えるとしたら(本当の作家の人気は知らないのであくまでも今回の3冊のみで例えます)、


『月と私と甘い寓話』…AK×48のような素人レベル。80年代のアイドルのような容姿にも歌唱力にも恵まれずソロではとても活動できないので団体でひとまとめにして各人の好みで売るしかない。「下手」を「親しみやすい」「身近な」という言葉でごまかす。
「これ、音楽?耳が腐るわ!今のうちにトイレ行って来よ!」


『女子的生活』…トイレから戻ってきたら、いきなりの宇多田ヒカルがミュージックシーンに殴りこんできたかのような衝撃!
「え?何この完成度!!誰?え?ウソ!!」と画面にくぎ付け!
スピード感あふれてひと時も目が離せない!! 


『廃墟戦隊ラフレンジャー』…はああ…と先ほどまでの興奮から冷めやらぬ状態でぼ~~~~っとなり集中できず。え~っと悪くはない。悪くはないけど印象にも残らない。
さらさらと流れていく。(あれ?どっかで見たフレーズ。笑)
カラオケバトルで何回も高得点を出しているのになぜか持ち歌には恵まれず、ヒットが出ないM×y.Jのよう。下手ではない。下手では無いのだけれど先に歌った歌手がうま過ぎて
その余韻から抜け出させない状態の人間を感動させることは困難。



って感じでしょうか?
下手は下手なりに思いっきり罵倒できるし、上手いとひたすら賞賛の感想が書ける。
でも、今回の様に「普通」ほど評価というかブログネタにするには難しいものがある。
個性が無いというか華が無いというかスピード感もないし現代風刺も無い。
それこそ大学時代のサークルの思い出を語られたところで現在大学生の子たちは
「授業で学校にも行っていないのに、サークルで楽しかった思い出を語られてもな!」って
「楽しかったキャンパスライフ」そのものを理解できないと思う。